no.9




9日目(7/20)

途方も無い大回りをして朝9:25、やっと北京に着いた。最初に世話になったガイド氏を再び見た時は懐かしく、何だか嬉しかった。もうこの足で市内の観光なのだが、暑いのと昨夜の機内泊で寝不足気味はどうしようもなく、皆口数が少ない。北京に来れば当然ながら故宮博物館の見物がある。途中まで見て回ったが、気力の無いのがモロに分かったのか、そして過去に全員が見学済みだったこともあり、打ち切りになった。この暑い中…あの果てしなく広い故宮を歩くのは旅の最後に膨大なストレスを産むことになりそうだった。


再びバスに乗り、胡同(フートン)界隈を見ながら走った。人々の生の暮らしが目に飛び込んで来る。しかし、これもどんどん取り壊して新しい建築ラッシュになっている。こうした工事に携わるのはほとんど地方からの人だと言う。北京の住民は気位が高く敬遠するそうだ。人夫たちが寝泊まりするのは宿でなく、トタン板や段ボールなどを組んだアバラ家で、それらが密集する地域は独特の荒んだ雰囲気があった。


雍和宮(ヨウワキュウ)は、北京最大のチベット仏教寺院。夏休みでごった返す人々の中を幾重にも渡る門をくぐりながら見学した。至るところでゴマが焚かれ、煙にむせる。漢族、モンゴル、チベットの様式を融合した建築になっている。書かれている文字もすべての文字体になっていた。






北京の雍和宮
北京のチベット仏教寺院最大のもの








昼食は本場「四川飯店」へ。地元の人はほとんど行けない高級店だと聞いた。さすがに、ここを利用する客たちを狙ってモノ売りが往来する。例の「5個でセンエン〜」と言うアレである。店の前の広い道路は柳の木々が繁り、中国らしい風景になっている。その道を竹ホウキで掃き清める人たちがアチコチにいる。映画でも見たが、中国ではこうした風景がよく見られる。


夕食はこの旅最後の晩餐で、北京ダックの「全衆徳」に向かう。大渋滞で1時間もかかってしまった。店は何十周年と言うことで人がひしめいていた。大きな丸いテーブルを囲み、皆さんの話題はやはり旅関連になる。欧米やハワイなどの話は出て来ない。アイスランド、ギアナ高地、アラスカ氷河、そんな地名が飛び交い、もう100ヶ国に行ったと言う恐るべき方も。1ヶ月後に2度目のアフリカに出向くと言う方もいた。皆、ソコソコ酔ってバスまで歩いたが、途中の北京駅が強烈にライトアップされていて、夢のような光景だった。