4日目(5/24)
早起きして、外に出る。高い山はいつも天候が不安定で絶え間無く霧に覆われたり、晴れたりを繰り返している。それにしても、山の高さのケタが違う。見上げ方が違うのだ。ホテルから少し歩いた場所にゴンパがあったので、思いきって出掛けてみた。山道を登って辿りつくと、牛が一頭路肩に繋いであった。
たくさんのタルチョがたなびいている。白い古びたチョルテンが佇む。誰もいないかなとそっと入って見ると…何とそこは修復中で、絵師がこの時間にもかかわらず、美しく彩色していた。ペンキの匂いが立ち込めていた。一時、待機させられている神様たちが、部屋の片隅にまとめて寄せられている。もうすぐ、綺麗になったゴンパに再び戻されるのだろうな。
ゴンパのたたずまい
絵師による修復
入り口には、ドラム缶より大きな赤いマニ車が備え付けられていた。そっと回した。
ホテルに帰る途中、村の子供達が遊んでいるのに出会った。何も道具を使わず、ただ、鬼ごっこのような遊びをしていた。シッキムの人たちはネパール系の顔立ちが多く、日本人に大変よく似ている。子供達もそうで、親しみを感じた。
日本人に似てる?
近くに雑貨屋が一軒あり、のんびりしたたたずまいに落ち着ける。
村の雑貨屋
9:20〜今日は、更に北のユムタンまで車を走らせる。出発前、ホテル内で、皆のカメラが集められた。北に行くのは要チェックで、撮影禁止区域なのだった。勿論、国境地域のために、厳重な軍の警戒を強いられている場だからだ。ただ、我々は、高山植物の撮影を望むだけなので、カメラが無いと話しにならない。そこで、周到な(!)カメラ隠蔽作戦が展開されるのだ。
軍の検問所はユムタンまでに3度あった。その都度ハラハラする。最後のポイントで、いきなり地元のガイドがサァ〜〜ッと車を降り、走り去った。我々は何のコトか分からず、???状態。2km程車を進めた所で先程のガイドがサッと乗り込んで来た。大きな袋を持って…。後で聞けば、この検問では地元住民はノーチェックなので、集めたカメラを一手に持ち、通過してくれたのだった。
標高は高くなり、辺りの埴生は丈が低くなって来る。サクラ草や、名も知らない花が咲いている。シャクナゲの花も多くなった。時折、車を止めて写真タイムを取る。霧が引っ切り無しに周りを閉ざし、幻想的でさえある。
霧に包まれた幻想的風景
シャクナゲの一種
巨大なマムシグサにドキリ! 露に濡れた可憐な花が高地に優しい。
サクラ草
マムシ草
途中で、温泉が出ると言う個所に立ち寄った。期待したが、浅い池のような所にめるい湯があったのみで、期待には大きく反していた。それでもどう言う訳か、ここを訪れる人達が何人かいて、時々出会った。石がゴロゴロした河原を渡るので、霧の立ち込めた、タルチョの林立する風景の中では、あの世への入り口のような雰囲気で、自分は今…とんでも無い所を歩いているのではないか…と言う気がしたものだ。
何時の間にか雨になった。ヤクの放牧の人が使う休憩場だろうか、木製の粗末な小屋があり、急遽、その中で昼食を。ガイドの方々が用意して下さった、ゆで卵、ゆでじゃがいも、クッキー、パン、紅茶など・・・皆で肩を寄せ合って食べるのは美味しく、いい体験だった。
古い小屋で
ピクニック!
雨も上がり、いざ!ブルー・ポピー探しに。予め、ガイドが見つけてくれていた物はまだツボミで、花の色も分からない状態。何とか咲いている花を見つけたい一心で、皆で手分けして広すぎる野山を探し回る。場所も替えて真剣に探すのだが、やはり貴重だからこその、あの花。簡単には株も見つからない。
そのうち探すのにも飽きて、全員諦めモードになっている。2派に分かれてしまって、そのうちの1派は下の河原近くを散策中。私も一人離れて、それでも諦め切れずあ〜あ、一つくらい見つけたいなぁ〜と・・・・・・「ン!」 「アレ!」 「コレは!」目をパチクリ! 目の前に青い花が咲いている! 心が震えた。見つけたのだ!! 「ワタシガ ミツケタ!」 ホントだよネ!と、自分に確認。もう夢中で皆を呼んだ。手を振り、「おぉ〜い! ありましたぁ〜! 見つけましたぁ〜」
聞き付けて遠くから皆が集まった。添乗員の彼は「ヤッタ! よかった! 握手!」と大喜びで私と握手。ブルー・ポピーと唱っているこのツアーで、正直言って、花が見つからなきゃどうしようと思っていたとか。早速、皆で交互に写真を撮りまくった。執念深く探してよかった!(笑)
これがブルー・ポピー
同 上
実は、ある因縁を感じていた。2〜3年前、地元のFMラジオ局のHPに書き込み欄があって、放送でたまに読まれていたのだが、私はラジオネームを「青いケシ」と名乗っていた。むろん、ブルー・ポピーのことである。いやはや…あの時の恩(?)が、今、実るとは・・・なんてコトだ。(笑)
帰りのジープの中では、ハイな気持ちになって地元運転手に「ジャパニーズ・ポピーソング」と、アグネスの「丘の上、ひなげしの花でェ〜〜♪」と、カン高い声で唱ってあげたり・・・楽しい日であった。
その夜、ホテルでは完全に停電。ローソクの光の中で夕食をとった。まるでお誕生日会みたい!と、誰かが言ったが、該当者は誰もいなかった。
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